Your happiness is my happiness
「でも。まぁ…今の班でいーしっ!」
竜也は振り返り、満面の笑みを見せた。
しかもピースサイン。
「………はぁっ!?」
なんだよ。
コイツ。
本気でムカついてきた。
「あははっ、そんな怒るなって~」
この笑みは何っ!??
「お前、ほんっっっとうぜーーーー!!!」
竜也の頭に一発ゲンコツをくれてやった。
バカの頭は固すぎて、俺の拳が痛い。
どうせ沙彩のこと好きじゃねんだろ?
適当に付き合ってさ。
ほんと最低なやつ。
俺なんか、美久だけだから。
今まで誰とも付き合ったことなんてないし。
告白されるけど、全部断ってんだし。
キスもまだだし。
絶対、ファーストキスは美久がいいんだもん。
竜也なんかとは全然違うんだ!
俺は本当に美久だけなんだから。
なのに…なんで?
竜也ばっか良い思いしてんの…?
人生で最後の修学旅行なのに…。
神様?
どうして?
こんな適当なやつにばっか、幸せが来るんですかぁ…?
まじ泣きたくなる。