Your happiness is my happiness
沙彩と莉子を残して、俺は少し離れた場所でケータイを開く。
俺は見た瞬間。
胸が高鳴った。
ケータイには【美久】とディスプレイに光っている名前。
美久ちゃんからお電話~!
あはあはっ。
「もしもしー?」
「あ、もしもし。英斗?」
この声。
電話越しの美久の声、なんかテンション上がる。
「今、どこにいるの~?」
「水族館だよ。美久は?」
「私たちは~…あっ!ちょっと~やめてよ~!」
あっちで会話をしているのだろう。
「あ、ごめんね。英斗」
「大丈夫。どうしたん?」
「今、ソフトクリーム食べててね。なんかぁー、竜也にかじられた」
…………竜也…?
美久の口から…竜也の名前が出た…
てか、“タツヤ”って呼び捨てになってるー!?
つぅか!
かじられたとか間接キスだろ…?
おい…ふざけんな。
竜也。