Your happiness is my happiness
美久。
花恋に直輝が同じクラスだ。
俺…2年のときは美久とクラスが離れちゃったから、今年はマジ幸せ!
「おはよぉーー!美久、クラス同じだねーっ!」
教室に入ると、そう叫びながら美久の親友の花恋が美久に抱きついた。
抱きつくふたりの横を通る俺に直輝が近づいてきた。
直輝は俺の親友だ。
直輝と花恋は、婚約も済ませちゃったくらいのカップル。
小学1年の時から、ずっと4人一緒だ。
「はよっ直輝。4人一緒だな」
「な!普通に、嬉しーし。最後の学校生活だしな」
そう言うと、ニカッと笑顔を見せた直輝。
あー学校好き。
そんな恥ずかしい言葉を叫びたくなる。
それほど、俺は学校が好きだ。
「おはよー。みんな、席つけー」
去年と同じ担任のおじさんが教室に入ってきた。
みんな指示に従い、席に着き始めた。
俺も自分の席を探し腰を下ろす。
今年も窓側だ。
名字が“南”だと、だいたい窓側の2番目。
毎年の指定席。
そこに座り、美久を探すと…美久は1番反対側だった。
まぁ“青葉”だしね…。
でも、同じ教室に美久がいるっていうだけで嬉しいや。