Your happiness is my happiness





「えー、これから体育館で始業式をし。そのあと修学旅行の班を…あ」




先生が説明をしながら、目だけが教室の後ろに向けられた。



『あ』の言葉と共に。



何かと思い、首だけ回し後ろを向いた。



「あ」



俺もそれだけ声に出てしまった。


のうのうと教室に入ってきた奴がいる。



大あくびをかいて。



「あ、遅刻ね~。時間過ぎてるから」



そんな先生の言葉も無視。


その耳には、歩くたんびに反射して光るシルバーピアスがじゃらじゃら。


今日も髪型もバッチリで。





「はぁ~…」



俺は溜め息をつきながら、前に向き直る。




あんなのが俺の幼なじみ。




五十嵐竜也。



ただのチャラ男だろ。



あいつも同じクラスだったんだな…



なんか、すげぇークラスじゃん。




「では、体育館に移動してください」



また先生の指示で動き出す。





< 5 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop