赤い狼 参
…………………
え?
「「何やってん(のかな)だ、連(くん)。」」
――バキッ!――
――ゴスッ!――
「いだ!」
私が片手で頬を触ると、隼人と棗が同じタイミングで連の頭を殴った。
わぁー…痛そう。
二人共、もう少し加減してあげればぃぃのに。
………………って、
「いぃいいぃ、今!頬っぺにチュッて!」
「うん。毎回思うけど、どもり方半端ないから。」
棗が冷静なツッコミを入れる。
うん。そうだよね!でも、これが私なんだな!
いや、そんな事はどうでもよくて!
「ちゅうした!れ、連が…キスゥ!?」
テンパりながらも連を見ると、連は何処かに消えていた。
「…え?」
さっきまで此所に居ました…よね?
さっきまで連が居た場所を目を高速で開け閉めしながら見つめる。
「あ。連なら、隼人と棗に殴られてすぐに何処かに走ってったよ~。」
奏が可愛く首を傾げる。
……はい?