赤い狼 参
「に、逃げたって事!?」
「そうとも言う~。」
「そうとしか言わないよ!」
「(」゜□゜)」」
「そんなに驚く事!?」
「どうした、奏。顔が海ガメみたいになってるぞ。」
「本当だよ!って、どんなツッコミ!?
顔が海ガメみたいっていうツッコミ、17年間生きてきて初めて聞いたんだけど!」
「それは貴重だな。聞けて良かったな。」
「だねぇ~。あ、銀。お茶でも飲む~?」
「お、淹れてくれんの?奏、ぃぃお嫁さんになれるぞ。」
「本当?ありがと~。」
「おう。」
「和むなぁ!」
銀と奏の会話に我慢出来なくなった私は、銀と奏の間に割って入る。
塚、今の会話、ツッコミ処満載なんだけど!
お礼言う処じゃないから!
てか、そもそもぃぃお嫁さんになれるっていう台詞って、男に言うもの!?
グルグルと頭をフル回転させる。
…と、
「あ。」
棗が小さく声を出した。