赤い狼 参
「え?え!?連、何がしたかったの!?」
平然としている連を見てプチパニックを起こす。
そんな私に連は
「今は俺と一緒に居んだろ。」
ふて腐れた態度をとる。
「や、確かにそうだけど…。それと携帯の画面を油性ペンで真っ黒にしたのとなんの関係が…?」
連の言いたい事がさっぱり分からない。
「…俺と一緒に居る時は他の男の事なんか考えんなよ。」
「…え?……って、わわっ!」
どういう意味なんだ?と考えている内に何故か連の顔が目の前にあった。
そして、背中には固い感触。
床だ。
私は連に押し倒された体勢になっていた。
「れ、連?」
「俺、言ったよな?」
「え?」
「俺はこれからも稚春だけを好きだって、言ったよな?」
よりいっそう顔を近付けてきた連の顔を見ながら頭を回転させる。
そういう事言われたっけ?
…あ、言われた。
確か、隼人の部屋の片付けをしていた時に。
思い出した私は、あぁ。と声を漏らす。