赤い狼 参
「確かに言った…ね?」
言ったけどそれがどうしたんだろうと思ったから語尾にハテナマークが付いてしまった。
それが連には気に食わなかったみたいで。
「あ゙?」
今まで聞いた事もない声を出した。
「え?」
連がそんな反応をするとは思わなかった私は連の反応に困る。
「俺だって稚春の事、好きだ。」
「ちょっ、連!?…ひゃっ、」
さっきまで目の前にあった連の顔が横に移動したと思ったら、連はそのまま私の首に顔を埋めた。
連の艶やかな黒髪がサラサラと私の耳をかする。
それが私の耳を刺激して。
くすぐったいというよりはゾクゾクした。
…私の体はおかしくなってきてるんだろうか。
前はこんなに変態な体じゃなかった。
こうなった原因を考えて浮かんでくるのは隼人の顔。
隼人がエロい事してくるからかな。
ボーとそんな事を考えていると
「稚春は俺のもんだ…」
微かに聞こえた連の言葉にハッとした。
そして、連を退かそうと両手で連の肩を力一杯押す。