赤い狼 参
「…えっと…」
そんなに喜ばれると逆に困る。
「いやー、ヤベェ!食うのもったいないな…。」
そう言いながら食べたそうな顔をしている男の人を見て、少し笑えた。
「今からご飯持ってきますね。どのくらいの量がぃぃですか?」
「大盛りで!」
「あ、はい。分かりました。」
大盛りってどのくらいなんだろうか。
お茶碗を手に取ったはぃぃが、どのくらいの量をよそえばぃぃのかが分からなくて悩む。
「…取り敢えず、こんなもん?」
適当にお茶碗に入れてみる。
そこで気付いた。
あ、男の人に聞けばぃぃんじゃ?
「あの、このくらいでぃぃですか?」
キッチンから顔を覗かせてお茶碗を見せる。
「もっと多め!」
「あ、分かりました。」
どんだけ食べるんだ。
今、お茶碗にはご飯が少し盛ってある。
もっとって…
案外、男の人は食べるんだと思ってなんだか感心した。
私は元々、少食だから。
「はい。これでぃぃですか?それと、お茶です。」
よそったご飯とさっき沸かしておいたお茶を出す。