赤い狼 参






「えっと…それは、一緒に買いに行っていたから…?です。」



「何を?」



「い、色々?」





「……はぁ。何処に買いに行ってたんだよ。」



多分、私が何を言いたいのか分からないんだろう。



眉間に皺を寄せながらため息をつく、祐。




…だって、どう説明したらぃぃのか分かんないんだもん…。




「ピランルト・タウン…。」



「はぁ?何でまたそんな所に居たんだ。」



焦げ茶色の頭をガシガシと掻いている祐を見ながら、呟くように答える。



「ピランルト・タウンのチケットが当たったって龍に言われて、《VENUS》の皆で行ったの…。」



全然、買い物にならなかったけど。



「…だから今日、…2台少なかったのか。」



「うぅっ、すいません…。」



それを言わないでくれ。



來訝お兄ちゃんが可哀想になってくるじゃないか。




呼ばれたのが、荷物運びって…




本当、今度お詫びに何か作って持ってこよう。






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