赤い狼 参
「ぬっ?」
「お、稚春のドレス姿、見てぇな。」
いやいやいやいやいや。
そういう話をしてるんじゃあ無いんだよ、学。
今、確か…
「私の?って言いました?」
「言いました。」
自分に指を差しながら聞くと、川西さんは首を縦に振った。
…は?
「私、結婚式挙げませんよ?」
「でも、司さんからの命令なんで。」
そう言った川西さんは
さぁ、着て下さい。
と私に詰め寄ってくる。
「え、やだやだ。」
「着なかったら強制的に着させるぞ。お前は俺のモノなんだからな。」
「え、」
「…との事です。」
「司か。」
「え、ビックリしたんですけど。今、川西さんが言ったかと思ったんですけど!」
相変わらず無表情な川西さんに詰め寄る。