赤い狼 参
「あ゙?」
すると、俺の態度が気に入らねぇらしく隼人は俺に鋭い視線を向けながら低い声で威嚇してくる。
「…だから…、隼人のその態度がどうにかならないかっと言ってんだよ。」
長年一緒に居る俺にはそんな威嚇、効くはずねぇだろ。
と、言いながらため息をつき、肩を竦めて隼人を見る。
「無理だ。」
「無理って…。」
「やっぱりね…。そう言うかと思ったよ。」
隼人の言葉を聞いた稚春がボソッと
断言したよ…。
と言いたげに呟いた後に俺は
大体予想はついていた。
とため息をついて呆れた。
まぁ、総長だから仕方ねぇか。
隼人の全てを威嚇するようなオーラや目付きを"しょうがねぇ"で終わらす事にした俺は、隼人を放置する事にし、稚春に向き直る。
「おい。お前、最近性格悪くなったぞ。」
俺に放置された事に気付いた隼人が後ろから俺の肩を掴んで振り向かせようとする。
「そうか?気のせぇじゃねぇのか?」
「あ゙?んな訳あるか。つぅーか、さっきから誰に向かって口聞いてんだ、棗。」
はぁ。とまた一つ、小さくため息をついてから隼人の方を向く。
すると、眉を通常より少し上げて俺を真っ直ぐ見ている隼人と目が合う。