赤い狼 参
すると、隼人と目が合った。
「…。」
「…。」
「…。」
「…。」
お互い、無言で見つめ合う。
いや、隼人は"睨む"と言った方が合ってるか。
「…わりぃ?」
隼人があまりにもずっと睨んでくるから先に謝れば何とかなるかな。と思って謝る。
でも、言っている途中で
何で謝るんだ?
と疑問に思ってしまった為、語尾が疑問系で終わってしまった。
やっべぇ。
ソローと隼人の顔色を伺う。
でも、時、既に遅し。
「何で疑問系なんだ?」
射るような瞳で俺を見てくる隼人が目に入る。
本気でやっべぇ。
心の中でハハハッと軽く乾いた笑い声を出す。
隼人がこぇーよーーー。
本気で睨んできてるのが分かり、少し怯む。