天使のキス。
そして


――すごくすごく


――寂しいんだよ。


でも、悠には無理しているようなところなんて、どこにも見受けられないから。


もしかしたら悠は、本当はこういう天使みたいな人なのかもしれない。


今まで接したことのないような、庶民のあたしと接することで、あの時、ちょっと変わっただけのかもしれない。


でもね?
あたし…


散々、心の中で文句を言っていたけど――…


あーゆー悠も嫌いじゃないよ?


今さら遅いのかもしれないけど、あたしの前では取り繕わないで?


悠の全部をあたしに見せてよ。

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