天使のキス。
「じいじ!
どうしたらいいの?」


人生経験豊富で、モテモテだったという“じいじ”に相談するしかない。


「あたしね?
あたし…
好きな男の子がいるの。
ほんのちょっと前に出会ったばかりなんだけど…。
でもね?
好きなの!
ほんとに好きなの!!」


じいじに悠のことを打ち明けるたびにテンションが高くなって、しまいにはじいじの空手着の襟元をぎゅっと掴んで叫んでいた。


そんなあたしを


「愛里ちゃん…
まぁまぁ…
ちょっと落ち着いて…」


穏やかな表情でじいじが落ち着かせてくれようとする。


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