天使のキス。
波風-悠SIDE-
「悠。
健ちゃん帰っちゃったよ?
…ったく。
悠も健ちゃんも。
見てて冷や冷やしたんだから!」
オレの前で仁王立ちする愛里が、
「もぉ。
勘弁してよね?」
そんなセリフをつぶやきながら、
「健ちゃんは、あたしの大事な友達なの。
今後はちゃんと仲よくするって、約束できる?」
頬を膨らませながら、袋に入ったアイスをオレの目の前に掲げた。