天使のキス。
「俺の…
心の中に…
――だけど…ね?」


その言葉を最後に、健ちゃんはぐったりとして動かなくなり、処置のために運ばれた。


あたしが見失ってから、健ちゃんにいったい何があったの――…?


神様、お願いです。
健ちゃんを助けてください。




…まだ、終わらないのかな?


手術中の赤いランプの下、健ちゃんの容態が気になって、離れられない。


ランプの下を行ったり、来たり。


そんなあたしの前に、元気な姿の健ちゃんが現れた。
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