天使のキス。
もしかしたらこれも、悠の極上の嘘かもしれないけど――…


「喰ってもいい?」


あたしはときめかずにはいられない。


だけど――…


「ダメ!」


あたしは悠を力いっぱい突き飛ばした。


だって――…


「もう、あたしを抱き締めたりしないで。
あたしにキス…したりしないで。
あたしに…
あたしに、そんなことしてもいいのは…
彼氏だけ、なんだから」


そう。


こんなことをされたら、逆に寂しいよ。


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