モデル同士の恋
まだまだじゃねぇか。


「まだ時間じゃないんだけど?
10時に待ち合わせだし」


「初めてのデートは男が先に行って並んでてあげるべき!」


結衣はそう言って俺の肩をパーンと叩く。



は?


なんで俺がそんな面倒なこと…



ってか初めてのデートってこれが最初で最後のデートだろ!


まずデートだとも思ってないし…



そんなことを考えてる俺を無視して

「いってらっしゃーい」

と結衣に追い出すような形で半ば強制的に立たされる。


はぁ。


このままじゃずっと言われるな…



仕方ない、コンビニで暇でも潰してよ。



「わかったよ。
行ってくる」


「楽しんできてねぇ」


楽しむのは俺じゃなくて、その話を聞くお前らだろ!

と突っ込みたい気持ちで山々だったが、そんな気力ももはや残っておらずトボトボと部屋を後にした。



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