モデル同士の恋
「落ち込んでなんかいませーん」

と言って笑ってみせるあたし。


「うおっ!
お前ふざけんなよ!?」

颯太は驚いて変な声を上げた。


…やっぱり馬鹿だ。


簡単な演技にひっかかりすぎ。



「ふざけてなんかいませーん!」


「うわ、ウザイな。
その言い方。」

ウザイのは颯太だし!


「え、なんのことー?」


「プッ…
お前に言った俺が馬鹿だった。」


颯太は笑いながらそう話す。


「そうそう!
颯太が馬鹿なの。」

最初からそうすればいいのに!



そこで一度会話が途切れたと思った瞬間に、

「―さん、結衣さん!」

と呼ばれる。


は?何…?

話してる声大きかったかな?


「おめでとうございます!
どうぞこちらへ。」


え、何?


わけもわからないまま、また前へいかされる。

< 249 / 451 >

この作品をシェア

pagetop