モデル同士の恋
話はじめてから約3分。


『〜♪』

誰かの携帯が着信を知らせる。


あたし、じゃない。


あたしだったらよかったのに…。


「あ、あたしだ。しかも電話。

誰だろ」

それから、携帯のディスプレイを見て少し首を傾げる夏希。

…?



「なんだろ。
ちょっと行ってくるね」

夏希はそう言って外に出てく。


あぁ、あたしも外に出たい…。


はあ。



そのうち真面目に聞いてるのも面倒くさくなって、適当に相槌だけ打ってた。


「ねぇねぇ、このあとなんかある?
俺も混ぜてくんない!?」

「あーうんうん」

何も考えずにうなずく。


って、え!?

「ちょっと結衣!」


「まじでー?
じゃあよろしく!」

葵君は手を叩いてよろこんでみせる。


嘘〜

嫌だよ。


適当はやめればよかった。

葵君とは逆に落ち込むあたし。


ってか、これが葵くんの狙い?


「あ、まだ夏希に聞いてない。

あの子なんかあるって言ってたような…」

「そうなのー?
じゃあ聞いてからだね」

夏希〜、お願いだからことわって!


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