モデル同士の恋
もう帰りたい〜。


無理だよね。


わかってるけど。


出来れば、葵くんがいるこの場で颯太と会いたくない。


ってか颯太とも葵くんとも会ってたくない。


「あっあれじゃないのかしら?」

美月が声をあげる。


うわー来ちゃったか。

でも来てくれてちょっと安心。

よかった。


かな?


「よっ!」

大和が先頭で手をあげてこっちに来る。

その後ろには諒がいて、

そのまた後ろに
少し気まずそうな顔した
颯太がいる。


あたしも今そんな顔してんだろうなー…


「こんにちはー♪
なんかドラマのメンバー勢揃いだね!」

ただひとり、何も知らない葵くんは楽しそうにはしゃいでる。


まったく。

少しくらい空気読んでよ。

って気まずい空気はあたしと颯太だけだけどさ。


「席たんない。
椅子っ!」

そう言って諒は隣のテーブルから、3ついっぺんに持ってくる。

意外と力あるんだなー諒でも。

ちょっと辛そうだけどね。

諒が持ってきた椅子に
大和は夏希の隣に無理矢理、

諒は端に座ってた、美月の隣に
テーブルからはみ出して座る。


残った颯太は仕方なく、
といった感じに葵くんの隣に座る。


みんなぎゅうぎゅうだし。

机運んでくる隙間はないけどさっ…

机が少しおっきめでよかった。


でもこのぴったりくっついてる葵くん、
どうにかしてくれないかなあ…
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