モデル同士の恋
「どういうこと!?」

テーブルから乗り出すあたし。


「何そんなに慌ててんのよ。」

慌てるに決まってるじゃない!


「いいから説明!」


急かすあたしとのんびりしているお母さん。


「お父さんが煙草切れたって、散歩がてらコンビニまで行った帰りに、
颯太に会ったらしいの。」

「それで?」

「なんかあまりにもテンションが低いからってうちに連れてきたの。」


「それから?」

あたしははやく話の最後が聞きたかった。


今、颯太はどこにいるの?


「お父さんがおいしいもの食わせてやるって言って、ふたりで出掛けてった。」

「どこに!?」


「わからない…」

お母さんはごめんのポーズを作る。


肝心なとこ聞いてないじゃん!


あ、そういえばクッキーの話が出てこなかった気が…

「クッキーは?」

「どうせうちに上がるだろうと思って、
颯太が好きなクッキーを作ってあげようかなあって。」

あぁ、そういうことね。


って納得してる場合じゃない。


はやく、話がしたい。

ちゃんと話してあたしの気持ち伝えて、


出来れば仲直りしたい。


颯太が迷惑と思わないなら、だけど…。


それに素直になれるかどうか不安…。

でも、ちゃんと言うから、帰ってきたら覚悟してね?
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