モデル同士の恋
「え?
オーケーしたわけじゃねぇの?」


オーケーって…


あの告白?



「す、するわけないじゃん。」


「…んだよ。
付き合うのかと思った…。」


そう言って、更にあたしを抱き締める腕の力を強める颯太。



多分、今のあたしは顔が真っ赤だ。


心臓の動悸がやけに早くて
それが颯太に伝わっているかも
と思うと余計に
恥ずかしくなる。



多分それは、


あたしが気付いたから。







颯太が好きなことに―…






抱き締められて話をしているうちに、

気付いた。



これが恋なんだ、って。


その人を大切に思う気持ち、一番に考える気持ち。


そのことに気づけば、
みんなの言う通り
ずっと好きだった気もする。


あたしが、気付かなかっただけで。




好きなんだ、と思えば…

今のこの状態が特別な時であるような気がした。




ねぇ、
今颯太はどんな気持ちで
あたしのこと抱き締めてるの…?



< 342 / 451 >

この作品をシェア

pagetop