モデル同士の恋
「うっさい!

あーあ、せっかくの観覧車なのにあたしたちは色気もくそもないよね。」


「ま、所詮俺たちだからな。」


ってかくそって…

色気気にするなら言葉遣い少しは直せよ!

と、心の中で叫ぶ。



そんな俺の心中などしらず「そりゃそうだけどさー。」
と言ってためいきをつく結衣。



そこから少しの沈黙が流れ、ふと結衣を見ると目があって、どちらからともなく笑った。



…まあこれもこれで、悪くないよな。


ほのぼのとした空気なんて滅多にないしな…。



こんな時間もたまにはいいな。



なんて思っていると
「…颯太は変わんないよね。」
と言う結衣の突然の言葉に驚き、戸惑う。



「?何だよ突然。」


いきなりすぎる。


てかいつからの話してんのかさっぱりだ。


生まれた年から一緒じゃねえか。



「いやーなんとなく、ね。」



なんだよそれ。



「わけわかんねぇ。」


「わかんなくていいよっ!」

そう言って照れ臭そうなはにかんだ笑みを見せる結衣。


それをみて、何も言い返せなくなる。



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