モデル同士の恋
顔を見合わせ、困ったように笑ってから結衣が帰ろっかと言った。


「だな。
みんなにはメールしときゃいいよ。」


携帯を開いてメールを送る。


「よろしく。

ってあー!」


「何だよ!?」


「みんなからプレゼントもらってない!」

おいっ!

そこそんなに重要か?


「今日じゃなくてもよくね?」


「えー。
ほしかったのに…。」


いつの間にか2人とも足をとめて話始める。


「残念だったな。」


俺が今日初めて、勝ち誇った笑みを見せてやる。



結衣はうーと唸り声を上げてふてくされる。



そんなとき、携帯がなってメールの着信を伝える。


携帯を開いて見てみるとさっきメールをした大和からだった。



『悪いな!
ってそっちもラブラブ中?(笑)

どっちにしても明日の学校は手繋いでこいよ!』


余計なお世話だ!


大体心の準備が出来てねぇよ。



携帯を勢いよく閉じる。


「そーた?
何おこってんの?」


その俺の姿を見て結衣が不思議そうに聞いてくる。


「え?

あー、なんでもない。」


「何それ。変なの。」


「うっせー。」


そういいながら携帯をポケットにしまおうとしたときに気付いた。



今、何時だ…?


しまいかけた携帯を取り出して時間を確認する。



サブディスプレイには17:45の数字。



17:45?

6時まであと15分?


行きは家からここまで歩きと電車で家まで30分かかった。

…絶対間に合わねぇ。


主役いなきゃ始められねーじゃん!
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