確信のない約束。【下】
「あっちまで行く刑」
そう言って、足がつかなそうな遠くを指さす。
「む、無理だって!足つかない!」
「んじゃ、浮き輪で」
「分かった・・・」
渋々了解する。
内心、ちょっと嬉しかったり・・・
あたしを乗せ、真司が押す浮き輪は遠くまで来た。
深い・・・
「やっとふたりっきりだな」
「うん・・・」
ふたりだけの時間が止まる。
いつもと違う表情にドキドキが止まらない。
胸の鼓動がうるさいよ・・・
「キスしてもいいですか?」
波の音と共に聞こえるその言葉は、さらにあたしを狂わせる。
「はい・・・」