本当の仲間

普通に次の日が来た。本当に行くのか…?つかなんであたしなんだ…。あたしじゃなくてもいいってのに…。
「今日は前半が見回りだな?楽しんでこいよ!」
原田先生が朝の挨拶を終わらせ、あたし達は教室を出る。

「愛華ちゃん!」
A組の方には沖矢がいた。
「行こっか」
ニコリと微笑み、あたしの手を引っ張る。廊下はもう一般人や生徒でいっぱいだった。
「人ごみは苦手だな…。ねぇ愛華ちゃん、少し涼もうよ」
「別にいいけど」
「んじゃ食べ物買って行こうか」
涼む、という事は外なのか。だが窓から屋上を見てみるかかなりの人が集まっている。先ほど人ごみは苦手と言ってたから屋上も意味ないとは思うんだが…。

「何飲む?」
自動販売機の前で沖矢は私に問いかけてきた。
「…イチゴオレ」
すると沖矢は自販に金を要れ、イチゴオレを買ってくれた。
「別にあるのに」
「いいじゃない、別に。ね?」
「で、涼む場所ってどこ?屋上は人で沢山だぞ?」
「良い所があるんだ。他の人には秘密だよ?」

連れてこられた先は校舎の奥にある林だ。先は全然見えない…というより範囲が広すぎて端が見えない状況だ。
暫らく歩く。

「ここだよ」

そこは大きな泉があったその向こうには…何かの大木。なんだか分からない。

「なぁ沖矢。あの大木…何?」
「あれは桜の木だよ」
桜…か。少し心が痛む。
「ねぇ愛華ちゃん。少し寝ていいかな?昨日あまり寝てないんだ…」
「別にいい、あたしも少し眠いんだ」
「そっか、なら良かった」

あたし達は隣通しで寝転び、目を瞑った


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