本当の仲間
──沖矢 総司side
「愛華ちゃん!?」
少し後ろで何やらざわめきが聞こえ、愛華ちゃんがいない為、何かあったんじゃないのか、そう思って声をあげる。
「…」
愛華ちゃんは普通に見つかった。愛華ちゃんは真っ直ぐ誰かを見ていた。視線先には黒髪の男だった。愛華ちゃんはそいつをじっと見ていた。
「…愛華ちゃん?」
「……」
「…ッ」
なんだか苦しい。僕の事なんてどうでもいい、そんな感じだ。ペンダントの件だってそうだ。ペンダント第一で、僕の事はその後だった。愛華ちゃんの胸元で光る十字架が刻まれたその銀色のペンダントには、何が…、誰が映っているのだろう。
「…沖矢?」
僕は我に帰る。
「ん?どうしたの?」
「それはあたしのセリフなんだがな…。逸れて悪かった」
「いや、僕のほうこそごめんね?手繋いでれば良かったのにね…」
僕はサッっと愛華ちゃんの左手を掴み、場所を移動する。
「!!?」
愛華ちゃんはシャイなのか分からないが、顔が真っ赤に染まっている。
「どうしたの、愛華ちゃん。手繋ぐだけでも顔真っ赤になっちゃうなんてね?」
僕は口元を緩めながら愛華ちゃんにへと言う。
「う、煩い!!」
僕から目を逸らしながら俯く愛華ちゃんは馬鹿だ。そんなのS気のある僕には逆効果に決まっている。
「へぇ。じゃあなんで目そらすのさ?」
「煩い!前見て歩け、馬鹿!」
酷いなー、と言いながら前へ向き直し歩く。
繋がった手は、東さんの様に暖かく心地よかった。
「愛華ちゃん!?」
少し後ろで何やらざわめきが聞こえ、愛華ちゃんがいない為、何かあったんじゃないのか、そう思って声をあげる。
「…」
愛華ちゃんは普通に見つかった。愛華ちゃんは真っ直ぐ誰かを見ていた。視線先には黒髪の男だった。愛華ちゃんはそいつをじっと見ていた。
「…愛華ちゃん?」
「……」
「…ッ」
なんだか苦しい。僕の事なんてどうでもいい、そんな感じだ。ペンダントの件だってそうだ。ペンダント第一で、僕の事はその後だった。愛華ちゃんの胸元で光る十字架が刻まれたその銀色のペンダントには、何が…、誰が映っているのだろう。
「…沖矢?」
僕は我に帰る。
「ん?どうしたの?」
「それはあたしのセリフなんだがな…。逸れて悪かった」
「いや、僕のほうこそごめんね?手繋いでれば良かったのにね…」
僕はサッっと愛華ちゃんの左手を掴み、場所を移動する。
「!!?」
愛華ちゃんはシャイなのか分からないが、顔が真っ赤に染まっている。
「どうしたの、愛華ちゃん。手繋ぐだけでも顔真っ赤になっちゃうなんてね?」
僕は口元を緩めながら愛華ちゃんにへと言う。
「う、煩い!!」
僕から目を逸らしながら俯く愛華ちゃんは馬鹿だ。そんなのS気のある僕には逆効果に決まっている。
「へぇ。じゃあなんで目そらすのさ?」
「煩い!前見て歩け、馬鹿!」
酷いなー、と言いながら前へ向き直し歩く。
繋がった手は、東さんの様に暖かく心地よかった。