本当の仲間

よく思う。なんで伊藤はそんなにあたしに構うのか。
転校生って事で、委員長として面倒を見るのは初期に考えていた。
だが転校してもうかなりの月日も経った。
各教室の場所も分かるし、先生も名前も覚えている。なのに何故だろうか。

「…ねぇ愛華ちゃん」
下校中そんな事を考えていると、伊藤に話しかけられていた。
「…どうした?」
「…相談があるの。少し時間いいかな?」
「相談?」
いつも笑っている伊藤が何やら思いつめている。

あたし達は最寄の公園へと向かった。
フェンスで囲まれた公園で砂場と滑り台、ブランコが2つあり、フェンスの外側には自販が1つ置いてある位だった。

あたし達はブランコに乗る。

「…んで、どうしたんだ」
伊藤の方へと顔を向けると、頬を紅く染めている。
あぁ、これは【女の子】の顔だ。
恋…だろうな。

「あの、私…ッ」

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