本当の仲間
──沖矢 総司side
僕は龍くんと一緒に下校中だ。
別に一緒に帰る子がいないって訳じゃない。
今までに何回も一緒に帰ろうと言われる。でも全て断っている。
今日も何人かには言われた。
別に一緒に帰りたくないって訳じゃない。
怖いって訳でもない。
それより、なんで男が女に怖がらなきゃなんないんだろう。
「総司?」
「……、ん?」
自分で作った問を考えていたら龍くんが声をかけてきた。
「どうしたの?龍くん」
「いや…、なんだか思い詰めた顔をしていてな」
「そう?僕そんな顔してたんだ」
クスクス笑いながら言う。
「あぁ、可笑しかったぞ」
「まぁ別にいいんだけどね。あれ、そういえば朔斗は?」
いつもバカ騒ぎしている朔斗がいないと今更だが気づく。
「朔斗は辻井先生に転出するレポートを出してなかったらしくてな。説教中だ」
「バカだなぁ。あんなの思ったこと書けばいいのにね」
「まぁ…、そうだな」
「辻井先生に説教って…。朔斗も運がないね」
「辻井先生の言うことは正しいから反論したくても出来ないだろう」
「正しい事を言うからこそ…苛つくんだよね。……ケホ、ケホケホ!」
「おい、大丈夫か?総司」
何故だか分かんないけど喉が痛くなってきた。
「ちょっと…そこの自販で何か飲んでもいい?」
公園の傍にある自販を指さし、咳混じりに言うと、龍くんは別に構わないと言う。
自販の前に立ち、何を買うか迷う。
まぁ絶対これが良い、嫌、などは無いけどね。
…まぁ、今の時期には温かいココア…かな。
「総司」
「ん?どうしたの?」
「あれは…、C組の伊藤と春風か?」
龍くんは公園の中にいる2人を見ていた。2人は、龍くんが言った通りの2人だった。
話し掛けようと思ったが、雪乃ちゃんの1言で話しかけられなくなった。
「…好きな人がいるのッ」
「「……」」
これで僕達は黙った。互いに気まずくなり、無言を貫き通す。
雪乃ちゃんの好きな人…。まぁ予想は出来てはいる。
どうせ、朔斗だろうな。そう思ってた。
「…朔斗か?」
愛華ちゃんも思ってたらしく、雪乃ちゃんの返事は
「…ううん、そうだよ」
そう返した。
僕は龍くんと一緒に下校中だ。
別に一緒に帰る子がいないって訳じゃない。
今までに何回も一緒に帰ろうと言われる。でも全て断っている。
今日も何人かには言われた。
別に一緒に帰りたくないって訳じゃない。
怖いって訳でもない。
それより、なんで男が女に怖がらなきゃなんないんだろう。
「総司?」
「……、ん?」
自分で作った問を考えていたら龍くんが声をかけてきた。
「どうしたの?龍くん」
「いや…、なんだか思い詰めた顔をしていてな」
「そう?僕そんな顔してたんだ」
クスクス笑いながら言う。
「あぁ、可笑しかったぞ」
「まぁ別にいいんだけどね。あれ、そういえば朔斗は?」
いつもバカ騒ぎしている朔斗がいないと今更だが気づく。
「朔斗は辻井先生に転出するレポートを出してなかったらしくてな。説教中だ」
「バカだなぁ。あんなの思ったこと書けばいいのにね」
「まぁ…、そうだな」
「辻井先生に説教って…。朔斗も運がないね」
「辻井先生の言うことは正しいから反論したくても出来ないだろう」
「正しい事を言うからこそ…苛つくんだよね。……ケホ、ケホケホ!」
「おい、大丈夫か?総司」
何故だか分かんないけど喉が痛くなってきた。
「ちょっと…そこの自販で何か飲んでもいい?」
公園の傍にある自販を指さし、咳混じりに言うと、龍くんは別に構わないと言う。
自販の前に立ち、何を買うか迷う。
まぁ絶対これが良い、嫌、などは無いけどね。
…まぁ、今の時期には温かいココア…かな。
「総司」
「ん?どうしたの?」
「あれは…、C組の伊藤と春風か?」
龍くんは公園の中にいる2人を見ていた。2人は、龍くんが言った通りの2人だった。
話し掛けようと思ったが、雪乃ちゃんの1言で話しかけられなくなった。
「…好きな人がいるのッ」
「「……」」
これで僕達は黙った。互いに気まずくなり、無言を貫き通す。
雪乃ちゃんの好きな人…。まぁ予想は出来てはいる。
どうせ、朔斗だろうな。そう思ってた。
「…朔斗か?」
愛華ちゃんも思ってたらしく、雪乃ちゃんの返事は
「…ううん、そうだよ」
そう返した。