時空を越えて…

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「鬼の副長と呼ばれたお方にあのような反抗的な言葉を…」

「土方さんどうどう」

無表情で固まっている土方さんをなだめる沖田さん

「俺は馬か牛か?沖田」

「いやぁ…あははは」

沖田さんも怖いんだ…

「いいから来い」

ぐいっ…と今度は腕を捕まれた

『離して下さい!!!』

「うるさい!」

…プッチーン

また頭の中の何かが切れた

『いい加減にして下さい!!!!』

がぶっ…

「いってぇ…きさまは犬か!?」


『なっ!?離さないのがいけないんじゃないですか!!』

「何だと?大体そんな変な格好をしてるんだから連れてかれても文句は言えないだろ!!!」

『偉そうに物事を言わないで下さい!』

「偉そう!?」

『それにそんなむすぅ…としてないで笑ったらどうですか?眉間にシワを寄せちゃって…』

言い合いをしている私達をただぽかんと見ている周りの人達


『だから鬼の副長とかって呼ばれるんですよ』

「きさま…」

土方さんは完全にキレているみたいで血管が浮いていた

ヤバい…言い過ぎたっ…
言い過ぎた事に気づいて青ざめていると

「あははは!!!」

突然沖田さんと一緒にいる体格のいい人が笑いだした

「近藤さん?」

近藤…?

「いやぁあなたは本当に面白い」

『え?』


ガシッ…

近藤さんと呼ばれた人に両手を握られた


『あっ…あの…』

「あの土方にここまで言えるなんて君は不思議な力を持ってるな」

更に顔を近づけてくる近藤さん

『…っ//////』

「あれ?顔が真っ赤…ん?」

何かに気づいた近藤さんは私の顔をじ〜…と見つめた

『?』

「君…目の色が…」

『…っ!!!』

私は急いで手を離し来た道とは反対の道をかけた

「ちょっ…君!!!」

沖田さんや近藤さんの言葉を無視して無我夢中に走った




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