Drei Drachen
「ここが美龍のクラスな」
ふくれっ面で來礼の後ろを着いて行っていると、彼がとある教室の前で立ち止まり言った。
ここが私のクラスか。
教室のドアの上に付いているプレートを見ると『一−D』と書いてあった。
……D組があるってことは、最低でも四つはクラスがあるんだよね。
「……ねぇ、來礼の学校の全校生徒って何人なの?」
私は來礼の方を見、恐る恐る尋ねた。
「六百人だけど?」
……マジですか。
あまりに大きな数字に頭がクラクラする。
私の地元は田舎だったから、全校生徒百人もいなくて。
先生と合わせてやっと百人を越すくらい。
だから学校に六百人もいるなんて、もはや未知の世界だ。