FeeLiNg.




耳元で響く蝉の声で目が覚めて
太陽の光が一段と強く、暑かった。


教室の窓からふわりと吹き抜ける
生ぬるい風は私からほんの少しだけ
体温を奪って逃げてしまった。


あぁ、もう夏なんだな。

もう、あの時期か…。


胸に小さなしこりが生まれたが、
知らんふりをしてノートに
移してないところを書き足して行った。

授業中はしーんとしていて、
誰も話しかけてはこない。

私だけの時間、1人だけの世界。




でも1人だけ、邪魔者はいる。




先生だ。






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