君に出逢えた奇跡
最後の誓い
あれから1年・・・あたしは毎日が楽しくなっていた・・・元彼からはあれ以来メールも来なくなった。




「1年って早いな・・・」





直樹は空を見上げながらそう言った





「そーだね…」





嫌なことは全部忘れた。でもただ1つ・・・





護のことは毎日忘れることはない・・・





「忘れられるわけないじゃんか・・・」






「なーにが?」





「あっ直樹wwおはよ」





「おはよwwまた護か?ww」






「そうだけど?」





「ふーんwwwそーいえば!これ」






「ん?何?」





直樹は水たまの手紙を渡してきた





「何これ」





「裏見てみろ」





「ん?・・・護より?」





「おぅ」





カサ





奈菜へ
この手紙は、入院してる時に書いたやつです。今回は、奈菜に伝えたいことあったから書いたんだ。俺、一生のうち菜奈と出逢えてめっちゃ良かった。最初、奈菜が自殺しようとした時、なんて馬鹿な奴なんだ!命を無駄にしてる!って思ったけど、色々話聞いてたら、なんかわかんねーけど守りたいなと思ったんだ。付き合い始めて、菜奈と一緒にいて解かったこと。それは、あの時の気持ちは運命の奴だったんだってこと・・。それからは、俺が菜奈を一生守らなきゃって思ったんだよw………けど・・自分が癌だって解った瞬間・・奈菜を守れない・・・いつかは菜奈を抱きしめる力さえ無くなると思ったら、もう生きていても意味がない。自殺さえ考えた。この手紙を読んでる菜奈からすると「人に死ぬなとか言っといていえないじゃん」とか思ってるんだろうなww。けど・・ある日、直樹って奴から・・「奈菜を守れるのはあんたしかいないんだよ!」って言われた時は自分がどれだけ情けない奴なんだろって落ち込んだよ。そんで、少し考えて決めたんだ。俺はもうすぐ死ぬ。だけど、菜奈にはまだ未来がある明るい未来が…。だから…。一生死ぬまで苦しみながら俺を好きでいてほしくはない。……菜奈……最後のお願いだ。俺をどうか忘れてくれ…そして、新しく愛せる人を探してほしい。俺はいつも傍にいてやることはできない…けど、天国から見守ってるから。……「これからも、これから先もずっとずっと…愛してる……一生…君に逢えた奇跡は忘れないから」
護より

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