【短編】君に恋をした。
「…-っと、ここです!」
連れて来られた場所は、人があんまりいない場所だった。
マジでこんなとこで花火が見れるのか、ちょっと不安になってしまう。
「ここ、家の母が昔デートで来たときに、彼氏に教えてもらった場所なんですって。
秘密って、言いながら教えてくれました。
だから、心配しなくても、見えると思いますよ。」
「おお、早く見れるといいな。
待ち遠しいな。」
「はい。
後ね、神崎さんっ、このお祭りの花火の一発目が消えるまでに願いごとを三回したら、叶うって言われてるんです。
あたし、願いごとします!
神崎さんも何か願ってくださいよ。」
「おぉ。」
わぁ~。メルヘン。
今までの俺だったら、“あほじゃないん”で終わってたけど、願いごとしょうとか思ってる自分がなんかほんま面白い。
笑えるわ。