‐恋色‐



「あゆったら、顔赤いよ」


教室に着くと、なるが私をみて言った。

「…まじ~?」

私は鏡を取り出して自分の顔を確認する。
確かに赤くなっていた。


「たっちゃんに会ったからってさ~、あゆって本当たっちゃん好きだよねぇ」


………そう。

私は¨先生¨である、たっちゃんが好きなんだ。

たっちゃんは25才でまだ若い。
だから人気がある。
若いだけじゃなく見た目も格好いいし、優しい。

たっちゃんを狙っている生徒は多いのだ。

私もその内の一人。



「なる~、たっちゃんって私の事どう思ってるかなぁ?」


「あんた等はただの生徒と教師の関係だよ」


なるの言葉に、分かってはいるけど悲しくなった。

教師と生徒じゃなければ良かったのに。

私はずっとそう思っていた。




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