初めて天使を見た瞬間
式の間、予想はしていたが眠ってしまった。
目が覚めた時には、もう3年から退場しているところだった。
なんとなく辺りを見わたしてみると一人が目にとまった。
椅子に座った状態で頭がグラグラしている。
段々こみあげてくる笑い。
耐えられなくなり腹を抱えながらそいつの顏をみた。
そいつは、彼女は今日すれ違った天使だった。
その寝顔につい見惚れてしまっていた。
『2年生。退場』
その言葉を合図にみんな立ち上がる。
天使も隣の子におこされたようだ。
俺もチンタラ椅子を持って動き始める。