S.F.M.



「嘘…だったの…?」



「―――当時は、な」



えっ―――…。




「どうゆうこと?」




「俺、もう菜都は振り切れたよ」



あたしは、勇気の言葉を聞きながら何度も相槌をうった。




「俺さ、もう嘘じゃなくなったよ」



「うん」




「俺、冬果のことが好きだ」



あたしは素直にありがとうと言った。




「でも俺分かってるから。冬果を幸せにするのも俺じゃない」



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