S.F.M.




だけど、今がチャンスなんじゃないか―――



って、俺はそう思ってるんだ。




二年生になって、永原冬果と同じクラスになって分かったんだ。




海斗は、恋愛に不器用すぎる。




冬果の好きな人は海斗だけど、



俺のほうが、どう考えたって近い存在だから。



「何ぼーっとしてるの?」



そうやって、俺を気にしてくれる冬果が好きだ。




「いろいろ思い出してただけ」



―――俺はそう言った。



< 122 / 143 >

この作品をシェア

pagetop