S.F.M.
Ⅱ夏に恋をしてみよう
親友の恋【菜都Side】
わたしは浅松菜都。
菜都には、親友がいる。
恋を知らない、永原冬果。
昔、冬果はこんなことを言った。
「あたし夏似合わないの、だって冬果だもん…」
この子は自分の名前にコンプレックスを持っている。
だからなのか、出会ったときから自分のことあたしって呼ぶ。
菜都からしたらそれが羨ましいのに、冬果は菜都が羨ましいんだって。