S.F.M.




菜都は冬果自身が知らないことを知っている。



冬果は、山谷海斗が好きだった。



それは菜都から見ても恋だった。




でも冬果はそれに気付いていない。




冬果の視線の先にはいつも山谷がいた。



その目は恋をしている子の目だった。



山谷が女子と離すような人だったら、



きっと冬果は嫉妬をして恋を自覚しただろう。




でも、幸か不幸か山谷は女子とは全く話さなかった。




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