S.F.M.




そして、若干見え隠れしていた気持ちに名前がついた。




あたしが海斗へ抱く気持ちは、



“恋”――…に近いものである、と。




だから、今こうして震えるほどの恐怖を感じている。



そして、どうしようもない虚無感に苛まれている。




「ねぇ冬果?分かったよね」




もう麻由には、学校で話したときの穏やかさがなかった。




「ねぇ…返事は?」




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