S.F.M.




だからお母さんには菜都んちに行くと言って、学校へ向かった。




幸いあたしは学校が近いからよかった。




学校に着いたのは、家を出て20分後。



校門の前には、学ラン姿の海斗がいた。




「俺さ、どうしたらわかんねーんだよ」



そう言った海斗は辛そうだった。



「俺、麻由に縛られて生きてきた。


親だって、俺らが結婚すればいいなんて勝手なこと考えてる」




「海斗は、麻由のこと…」



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