S.F.M.



「おはよう」



あたしはそう言って早足で歩きはじめた。



今は、海斗への想いに浸ってたいって思ったから。




でも、勇気に腕を捕まれてしまった。




「なんで逃げる?」



勇気は寂しそうに言った。




「あたし今一人になりたい」



そう言ってまた早足になろうとしたけど止められた。




「俺に言えない悩みでも?俺はお前と一緒に学校行きたいんだけど」



あたしには、そんな勇気が煩わしかった。



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