不器用な恋模様
「なぁ……ヒカリ?」
――――今、何を見てる?
「……なに?」
オレじゃなくて……
君の瞳に映るのは、誰?
「……何もないよ♪」
「もぉっ!なにそれ。
絶対にやり返しでしょー」
ヒカリは
眩しいくらいにオレに笑顔をみせた。
そしてオレは
想いを胸にしまう。
――――聞けなかった。
聞くのが怖かった。
何となく、
ヒカリを失いそうな気がして。
なぁ…ヒカリ?
君が泣いたのは、
オレの為じゃなくて
――――誰の為?