不器用な恋模様
「はぁ…。
だっさいな、オレ」
男のくせに全てを受け入れられず逃げ出すなんて。
本当は教室でヒカリを待つつもりだったけど、もう無理だ。
オレが……泣いてしまいそうだ。
敵うわけないじゃん。
相思相愛の2人を襲ったのは
不慮の事故。
喧嘩してお互いが嫌い合って
別れたんじゃない。
好きなのに
離れ離れになったんだ。
そんなの、忘れられる訳がない
現に……オレがそうだ。
今ふいにヒカリが
オレの目の前から居なくなることを考えると……
いてもたっても居られなくなる――――。