不器用な恋模様



そう思うと
オレは優しく微笑んでいた。



でも、やっぱり

君の瞳に映るのは、

俺に似た空の上の誰かだった




「…なんで?」


「……湊?」


「なんで泣くの?」



静かに涙を流す君の頬に
そっと手を置いた。


君はオレを見てるはずなのに

心はいつも

あっちに向かってる。



しかし、ヒカリは作り笑いをして言うんだ。



「幸せすぎて」


と、嬉しい言葉をくれる。

そんな偽りの言葉なんて
ほしくないのに……






< 127 / 160 >

この作品をシェア

pagetop