不器用な恋模様




そして今。


湊はあたしから離れてゆく。


みんなは
さっきの話を聞いて



「宇野くんって、サイテー」


「別れて良かったよ!」


と、女の子たちが言ってきた。



悪いのは明らかに
あたしなのに―――。




バンッ――――。


そのとき、
机を思いっきり叩く音が
響き渡った。



「な、なに!!?……高原」


陽子が怯えたように
高原くんを見た。


高原蛍くん。


湊の親友であり、一番の理解者。





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