不器用な恋模様
まだ…あたしの想いは
遅くないのかな?
「湊……」
あたしは走り出していた。
たった1人、
あなたの元へ―――。
「湊は屋上。…まだ間に合うよ」
その言葉を
耳に入れて全力疾走した。
ごめんね……
ごめん、湊……
まだ間に合うなら
ちゃんと聞いてほしい。
『湊はね……鴫原にベタ惚れだよ。ずっと君のこと、
信じてたから』
やっぱり
あたしは君を傷付けてばかりだった。
もう……傷付けない。